【絵本】子どもの豊かな心を育てる

絵本の読み聞かせが子どもの成長により良い影響を与える、ということは、聞いたことがある人が多いのではないかと思います。

ずばり、その通りです。

絵本は子どもにあらゆる側面から、刺激を与え、興味関心を広げてくれます。

でも、なぜ絵本が子どもの成長により良い影響を与えるのか、いまいち分かりにくいですよね。

　そんな絵本の良いところを今回の記事では、取り上げたいと思います。

具体的に、絵本の何が良いのか

一概に、絵本は良いもの！と言われても、何が良いのか、どんなところが良いのか、分かりにくいですよね。

そこで、いくつかポイントを挙げてみました。

 1、様々な分野に関する絵本が存在する

　絵本には、こんな絵本まであるのか！？と、私たちが驚いてしまうような、ありとあらゆる分野の絵本が存在します。

例えば、食べ物や動物、人間関係、行事、歌など、ここでは挙げられないぐらい、内容の幅が広く、種類が豊富です。

だからこそ、こんな絵本が読みたいなぁ、と私たちが思う絵本は、ほぼ存在すると言っても過言ではありません。

2、年齢ごとに楽しめる絵本がある

　ざっくりではありますが、絵本ごとに対象年齢が設定されています。それは、子どもの発達段階に合わせて、内容が考慮されているということです。内容も含めて、具体的な違いは、文字数、ページ数、文字表記（ひらがなやカタカナなど）、サイズ、紙質などです。

特に、赤ちゃんの絵本は、文字がほとんど無く、ページも少ない。サイズもハンドブックのような小さめのものが多く、紙質は破れにくい厚紙素材のものが多いです。このように、赤ちゃんに対応したものも多数存在します。

だからこそ、何歳からでも絵本に親しむことができるんですね。

3、様々な色彩に触れ、視覚が刺激される

　絵本の種類に比例して、作者の人数も膨大です。当然ですが、作者さんごとに、絵のタッチや色合いが異なっています。

つまり、色鉛筆のような細い線で優しいタッチで描かれたもの、絵の具のようにはっきりとした色で太く描かれたもの、絵ではなく写真を使っているもの、などです。

絵本は、作者さんごとの味があるので、たくさんの絵本に触れれば触れるほど、様々な色彩に触れ、視覚が刺激されるということです。

4、言葉や文字、数字や図形などに触れられる

　物語絵本から、言葉や文字などに触れることはもちろんできますが、絵本のすごいところは、言葉や文字、数字や図形など、ピンポイントに焦点を当てている物も存在するということです。

○言葉・・・あいさつ（おはよう、さようなら、おやすみなさい）、友達とのやりとり（ありがとう、ごめんなさい）など

○文字・・・ひらがな、カタカナ、漢字、英語など

○数字・・・ 1、2、3、4、5…など

○図形・・・丸、三角、四角など

　上記のものを絵本の中に上手く取り入れ、子どもが楽しみながら、興味をもち、気づき、知り、学ぶことができるようになっているのです。1番のポイントは、あくまで子どもが苦痛ではなく、楽しみながら触れることができる、というところだと思います。

5、行事に触れ、知ることができる

　絵本の中には、食べ物や動物、生活や歌などの種類の他に、行事をテーマにした絵本も数多く存在します。

行事と言っても様々ですが、幼児期に焦点を当てると、1月のお正月から始まり、2月の節分、3月のひなまつり、5月の子どもの日、7月の七夕など、この1日がどういう日なのか、何をするのかを簡単に、分かりやすく、子どもに伝えることができます。各行事ごとにイベントが行われる保育園や幼稚園では、行事に関する絵本はよく使われます。

6、親子で触れ合う時間になる

　ある保育園で勤務していた時、子どもとどうやって遊んだら良いか分かりません、と言われるお母さんがおられました。

確かに、子ども一人ひとり興味関心のあるものは様々なので、この遊びをすれば絶対喜ぶというのは一概には言い難いです。

しかし、絵本であれば、準備物も少ない、時間もかからない、すぐに実践できる。

しかも、絵本の読み聞かせを通して、親子でふれあう時間にもなる。

絵本から子どもの興味関心が広がっていくことだって期待できます。

良いこと尽くめですね。

なので、愛する我が子にたくさんの絵本を与えてあげてください。読んであげてください。

7、1人でも自分なりに想像したり、考えたり、気づいたりしながら、絵本の世界を楽しめる　

　ある程度、大きくなり、字が読めるようになると、1人で絵本を読むようになります。お父さんやお母さんに絵本を読んでもらうのは、もちろん嬉しいことですが、自分で字を読んで、誰に邪魔されることなく、じっくりと絵本を読むことで、自分なりに想像を膨らませ、絵本を楽しむことができます。

　まだ字が読めない小さい子でも、絵を見て、自分なりに想像し、物語を作り、声に出しながら絵本を楽しむ愛らしい姿が見られることがあります。絵本は、それぐらい自由な発想で楽しむことができるのです。

　ざっと挙げただけで、こんなにおすすめポイントがあるんですね。

基本的に絵本はメリットしかないのではないか、と思っています。

絵本に触れ始める時期

　ここまで絵本の良さについて書いてきましたが、絵本に触れ始めることができる時期は、いつからなのでしょうか。

それは、赤ちゃんの視力が発達し始め、少しずつ目が見えるようになってきた頃から始めることができると思います。

では、赤ちゃんは一体、いつ頃から目が見えるようになってくるのでしょうか。

赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいる時から聴力は発達し、完成した状態で産まれてきます。しかし、視力は未発達のまま産まれてくるので、成長と共に、目が見えるようになってきます。

視力の発達には段階があり、最初は、白黒の世界です。そこから少しずつ、赤や緑、黄色など、原色のはっきりした色が見えるようになっていきます。

一般的に2、3ヶ月頃になると、少しずつ見えるようになってくると言われています。

それでもまだまだ発展途上です。

発展途上ではありますが、近くの物であれば新生児期よりはっきり見えるようになり、白黒だった世界から、少しずつ色のある世界へと移行している時期でもあります。

つまり、2、3ヶ月頃が簡単な絵本に触れ始めるには適した時期なんですね。

 

絵本を薦める理由

　私がどうしてここまで絵本を薦めるのか。

私自身、絵本が好きで、読むのも、見るのも好きだということもあるのですが、1番の理由は、保育士という職業柄だと思います。絵本の読み聞かせは必須の職業だからこそ、絵本が子どもに与える影響を肌で感じているからです。

子どもは基本的に絵本が好きな子が多いです。

発達や年齢に合っていれば、集中して、喜んで見ます。

保育の中で絵本を読む時は、単純に子どもが好きな絵本、つまり、子どもの反応が良い絵本を読むこともありますが、子どもに知ってほしい、興味をもってほしい、考えてほしいと思い、ねらいをもって選ぶことも多くあります。

選んだ絵本から、子どもたちは、様々なことを吸収し、興味関心を広げてくれます。

私たち大人と違い、スポンジのような抜群の吸収力を持っている子どもたちだからこそ、その時期に、様々な絵本に触れることは、結果的に、子どもたちの豊かな心を育てていく、ということなのです。

まとめ

　絵本の読み聞かせが子どもに与えるより良い影響について書いてきましたが、いかがだったでしょうか。

絵本は間違いなく、子どもにより良い影響を与えることができると思います。

この日本中に、私たちが想像を絶するような種類と数の絵本が存在しています。何でも吸収し、身になっていく子どもに、是非、たくさんの絵本に触れる機会を作ってあげてください。様々な絵本に触れれば触れるだけ、子どもの豊かな心が育っていきます。そして、絵本を通して、親子での温かい時間を過ごしてみてください。